パンデミックは差別を生む? 世界で広がる人種差別の実態とは!?
新型コロナ禍で露呈した人種差別と外国人嫌悪。アジア系へのヘイトクライム増加、歴史的な差別問題、偏見や固定観念の根深さを解説。韓国のヘイトスピーチ実態調査も紹介し、差別の根絶に向けた意識改革と具体的な行動を促す。
人種差別と偏見・固定観念
差別を生む原因は?偏見、固定観念、他に何?
誤った情報、先入観、不平等な扱い。
では、人種差別と偏見、固定観念の関係について見ていきましょう。
公開日:2022/02/22

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さらに読む ⇒出典/画像元: https://ideasforgood.jp/glossary/gender-stereotype/偏見や固定観念は、差別につながる危険性を孕んでいます。
人種差別は、偏見や固定観念に基づく不平等な扱いであり、誤った情報や社会的な偏見によって生まれ、根深く存在する問題です。
偏見は、根拠のない不公平な考え方であり、特定の集団や個人に対して、科学的根拠なく主観的に判断することです。
固定観念(ステレオタイプ)は、特定の対象に対するゆがめられた一般像であり、多くの人に浸透したイメージです。
固定観念は、社会で共通認識として身についているため、無意識に悪い固定観念を抱いてしまうことがあります。
先入観は、最初に得た知識に基づく思い込みであり、自由に考えることを妨げます。
これらの偏った考え方は、差別的な行動につながることがあります。
差別って、偏見とか固定観念からくるんだ…
人種差別の具体例と克服への取り組み
人種差別をなくすために、まず何をするべき?
固定観念や偏見に気づくことが重要。
具体的な事例を交えながら、人種差別を克服するための取り組みについて考えます。

✅ 米国で相次ぐアジア系市民への憎悪犯罪への抗議デモが各地で行われ、ニューヨークではアジア系と黒人による大規模集会が行われた。
✅ 参加者は、差別に対する共通の経験を共有し、マイノリティー同士の連帯の重要性を訴えた。
✅ ジョージア州のアトランタ銃乱射事件をきっかけに、黒人コミュニティはアジア系への支援を表明し、人種間の連帯を呼びかけている。
さらに読む ⇒動画あり】黒人からも「アジア人の命も大切だ」米でヘイトクライム抗議集会:東京新聞出典/画像元: https://www.tokyo-np.co.jp/article/93004人種間の連帯は、差別をなくすために非常に大切だと感じます。
人種差別の具体例としては、アメリカにおける黒人差別やヘイトスピーチなどが挙げられます。
黒人差別は、奴隷制度の歴史から始まった差別であり、現代でも多くの問題を引き起こしています。
ヘイトスピーチは、特定の集団に対する憎悪や敵意を表明するものであり、人々の感情を傷つけ、社会不安を招きます。
人種差別をなくすためには、まず自分自身の固定観念や偏見に気づくことが重要です。
また、周りの人と人種差別について話し合い、理解を深めることも大切です。
人種差別をなくすための行動を起こすことで、より良い社会を目指せるでしょう。
連帯って言うけど、みんなが仲良くできるわけちゃうやろ。
韓国におけるヘイトスピーチの実態調査
韓国のヘイトスピーチ、何が問題?具体例は?
女性、性的マイノリティ等への差別的表現。
最後に、韓国におけるヘイトスピーチの実態調査について取り上げます。
公開日:2021/07/26

✅ 川崎市ふれあい館館長の崔江以子さんは、ヘイトスピーチ被害を受けて、外出時には防刃チョッキを着用する必要がある状況にある。
✅ ヘイトスピーチ解消法施行後も、インターネット上での差別行為や、崔さんへの脅迫などが続いている。
✅ 崔さんは、解消法施行後も安心して過ごせる状況にはなく、今後も差別やヘイトスピーチとの闘いが続くことを危惧している。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20210725/k00/00m/040/150000cインターネット上での差別行為や脅迫は、深刻な問題ですね。
2017年2月、韓国の国家人権委員会は、ヘイトスピーチの実態と規制方策の実態調査を実施し、報告を公表しました。
調査では、女性、性的マイノリティ、障害者、移住者に対するオンラインとオフラインでのヘイトスピーチが頻繁に発生している実態が明らかになりました。
調査対象は、女性、性的マイノリティ、障害者、移住者、および他の集団に属さない男性206人でした。
調査では、ヘイトスピーチを「差別的ハラスメント」「差別および/または憎悪を意図または示唆する表現」「公然と行われる侮辱、蔑視、軽蔑、脅迫」「憎悪の煽動」の4つのカテゴリーに分類し、それぞれの特徴と影響について分析しました。
女性に対するヘイトスピーチは、女性を「キムチ女」と呼ぶなど女性一般を非難する表現や、外見、年齢、能力、セクシュアリティに関する侮蔑的な表現が含まれていました。
性的マイノリティに対するヘイトスピーチは、性的マイノリティを「汚い」「むかつく」「動物のような」と表現したり、病気や精神病、犯罪と関連付けるなど、差別と暴力の正当化、煽動につながる表現が含まれていました。
障害者に対するヘイトスピーチは、障害者を「気味が悪い」「臭う」「消してしまわなければならない」と表現したり、社会参加への妨害や権利制限を正当化する内容が含まれていました。
移住者に対するヘイトスピーチは、特定の外国人集団を「汚い」「うるさい」「臭う」等と表現し、排斥を煽り立てる内容が含まれていました。
調査結果から、韓国におけるヘイトスピーチは、特定の集団への差別と暴力に繋がることが明らかとなりました。
そのため、韓国政府はヘイトスピーチの規制策を検討する必要があるとされています。
ヘイトスピーチは、個人の自由な表現の範囲を超えて、社会の秩序を乱す可能性を孕んでいます。
今回の記事では、人種差別の実態について様々な角度から解説しました。
💡 パンデミックは人種差別を助長している
💡 日本でも歴史的に差別問題が存在する
💡 人種差別は偏見や固定観念が根源である