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横尾忠則の現在地?年齢を超越した表現とは?(展覧会レビュー)横尾忠則、88歳の現在地:芸術の最前線

88歳、横尾忠則の「年不相応」な生き様!精神の幼化を目指し、自由な表現を追求する姿は圧巻。新作展『横尾忠則連画の河』では、故郷の写真からインスピレーションを得た連画64点と、圧倒的な画力で観る者を魅了します。長寿社会における芸術の可能性を示唆し、内なる自由を呼び覚ます、横尾ワールドを体感せよ!

横尾忠則の現在地?年齢を超越した表現とは?(展覧会レビュー)横尾忠則、88歳の現在地:芸術の最前線

📘 この記事で分かる事!

💡 88歳を迎えた横尾忠則氏の、油彩画を中心とした新作展覧会について、展示内容と制作の背景を解説します。

💡 「年不相応」をテーマに、年齢に縛られない自由な表現を追求する横尾忠則氏の制作姿勢を読み解きます。

💡 過去の記憶や出会いを基にした「連画」という独自の制作手法と、その表現世界を紹介します。

それでは、横尾忠則氏の展覧会を通して、氏の芸術観と表現の秘密に迫っていきましょう。

年不相応という生き方

横尾忠則が追求する生き方とは?

「年不相応」な幼い精神。

横尾忠則氏の年不相応な生き方と、それを支える芸術への情熱に焦点を当てます。

年齢を重ねる事への彼の考えとは?。

横尾忠則連画の河」(世田谷美術館)レポート。絵から絵へ、川のようにイメージが流転する歳の新境地
横尾忠則連画の河」(世田谷美術館)レポート。絵から絵へ、川のようにイメージが流転する歳の新境地

✅ 世田谷美術館で開催される「横尾忠則 連画の河」展では、88歳になる横尾忠則の新作油彩画約60点を含む作品群が展示され、横尾の連歌ならぬ「連画」という独自の制作方法を紹介しています。

✅ 本展は、横尾が過去の記念写真から着想を得て制作した《記憶の鎮魂歌》を起点とし、広告やスポーツ写真、川や水に関わるモチーフなど様々なイメージが混ざり合う作品群で構成されています。

✅ メキシコのイメージや、マン・レイ、ピカソ、ゴーギャンなどの芸術作品を引用したイメージが作品に登場し、横尾自身の混乱を表現した作品も含まれており、自由な発想と多様な表現が特徴です。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/tadanori-yokoo-setabi-report-202504

横尾氏の、肉体的な衰えを受け入れつつも精神的な幼さを求める姿勢は、現代社会におけるアンチテーゼのようです。

88歳を迎えた横尾忠則は、年齢に対する固定観念に捉われず、「年相応」ではなく「年不相応」な生き方を選んでいます

肉体的な衰えは受け入れつつも、精神面ではむしろ「幼化」を目指し、芸術活動を通して自由な表現を追求しています。

彼は、思考よりも「想う」ことが重要であるとし、芸術の創造には幼児性が不可欠であると語っています。

長寿化が進む現代社会において、社会的な刺激の減少がストレスを軽減し、延命につながるのではないかと考察。

芸術家も、名誉や地位への執着を捨てて好きな絵を描くことが、自身の表現を豊かにすると考えています。

また、75歳から絵を描き始めたモーゼス夫人の例を挙げ、年齢に関わらず創作活動が可能であると示唆しています。

うーん、すごいですね!年齢を重ねても、新しい表現に挑戦し続けるって、本当に憧れます!私にもできるかな…?

寒山拾得との出会い

横尾忠則の新作個展、何がそんなに自由で痛快なの?

「寒山拾得」モチーフの自由な表現!

横尾忠則氏が挑む、中国の詩僧「寒山拾得」をモチーフにした新作展覧会について。

表現への飽くなき探求心とは?。

取材レポート】新作点、初公開!「横尾忠則寒山百得」展が東京国立博物館で開催中。何物にも囚われない新境地を
取材レポート】新作点、初公開!「横尾忠則寒山百得」展が東京国立博物館で開催中。何物にも囚われない新境地を

✅ 東京国立博物館で開催中の「横尾忠則 寒山百得」展では、横尾忠則氏が独自の解釈で再構築した「寒山拾得」シリーズの新作102点を一挙公開している。

✅ 展示作品は、中国の詩僧「寒山拾得」をモチーフとし、横尾氏独自のユーモラスな表現や現代的な要素を取り入れている。各作品には解説がなく、鑑賞者の自由な解釈を促す。

✅ 横尾氏は、自身の肉体から湧き上がるイメージをキャンバスに表現し、過去の作品や絵画をパロディ化するなど、時空を超えた表現で「寒山拾得」像を多様に変化させている。

さらに読む ⇒たいとう文化マルシェ出典/画像元: https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/reports/31711

「寒山拾得」シリーズに見られる大胆なアレンジは、横尾氏の内なる自由さを爆発させたかのようですな。

グラフィックデザイナーから画家へと転向した横尾忠則は、87歳で新作個展「横尾忠則寒山百得」を開催。

コロナ禍での制作活動を通して、中国の詩僧「寒山拾得」をモチーフに、102点の多様なスタイルの作品をわずか1年2ヶ月で完成させました

「寒山拾得」の謎めいた存在感と自由奔放な生き方に魅力を感じ、自身の内なる「寒山拾得」を呼び起こすように制作に取り組んだといいます。

伝統的な画題を踏襲しつつ、シルクハット姿やロボット風の描写、マネの《草上の昼食》を思わせる構図など、大胆なアレンジが施されています。

巻物をトイレットペーパーに、サッカーボールを登場させるなど、自由な発想で「寒山拾得」の脱俗的な精神を現代的に表現。

アスリートのようなスピードで制作に没頭し、言葉や観念を排除し、肉体だけで描くことに集中しました。

この作品群は、誰もが内に秘める「寒山拾得」を呼び覚ますような、自由で痛快な表現となっています。

87歳で新作個展って、もう意味わからんくらいすごい! しかも、1年2ヶ月で102点って、どないなっとんねん!

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88歳、横尾忠則の新作油彩画展。故郷写真から広がる連画シリーズは、まるで絵でしりとり。水面を舞台に、鮮烈な色彩とイマジネーションが炸裂!加齢を感じさせない、圧倒的な画力と表現力に圧倒される。