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井上ひさしの作品世界への誘い:笑いと風刺、そして人間愛は現代を照らすか?井上ひさし、文学的遺産と市川での創作活動、遠藤征広との関係性を紐解く。

国民的作家、井上ひさしの世界へ。ユーモアと風刺で時代を切り開いた彼の作品は、人形劇から小説、戯曲まで多岐にわたる。独立国家を舞台にした『吉里吉里人』、自選エッセイ集、そして映画『東京物語』の戯曲など、初めて井上作品に触れる方にもおすすめ。彼の作品に触れ、笑いと感動、そして現代社会への鋭い視点を体験しよう。

井上ひさしと遠藤征広の関係

井上ひさしさんの影響を最も強く感じる場所は?

東ソーアリーナ

井上ひさしを語る上で欠かせない人物、遠藤征広さんの講演録を中心にお届けします。

遅筆「書くまでが遅い」井上ひさしさん支えた半生語る山形県:朝日新聞

公開日:2020/11/05

遅筆「書くまでが遅い」井上ひさしさん支えた半生語る山形県:朝日新聞

✅ 井上ひさしさんの没後10年を記念して、井上さんと親交の深かった遠藤征広さんが講演を行いました。

✅ 講演では井上さんの作品や人柄に触れつつ、遠藤さんが井上さんと関わる中で培った経験や、井上さんの影響を語りました。

✅ 特に、井上さんの「書くまでが遅い」という言葉に象徴されるように、徹底的な資料調査と深い考察に基づいた創作への姿勢や、困難に立ち向かう力、そして文化に対する強い思いを井上さんから受け継いだことを強調しました。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASNC4727YNC2UZHB00B.html

遠藤征広さんの井上ひさしさんへの深い理解と愛情が伝わってきますね。

井上さんの作品の本質を捉え、それを語る姿は、とても感動的です。

劇作家井上ひさしさんの没後10年を記念した講演で、井上さんと深い関係にあった遠藤征広さんは、井上さんの作品や人柄に触れながら、自身の半生を振り返りました。

高校時代からの井上さんの熱烈なファンだった遠藤さんは、手紙で井上さんを同町に招き、その後は千葉の井上さん宅で住み込みで働き、劇団『こまつ座』の旗揚げ公演を手伝うなど、井上さんの活動を支えました。

井上さんの作風について、資料を丹念に読み込み、百の真実の中に一つの虚構を作ることを特徴とし、『書くのは速い。

書くまでが遅い』と評しました。

遠藤さんは、井上さんの劇場構想を実現した『東ソーアリーナ』の運営に携わり、井上さんの影響を強く感じながら、アリーナの存続に努力を続けています。

アリーナでは、井上さんの長女・都さんの講演会が開催され、井上さんの生前の姿を偲ぶ機会となります。

井上ひさし氏の死後も、その精神が受け継がれているのは素晴らしいですね。文化への貢献、尊敬いたします。

井上ひさしの創作過程

井上ひさしはなぜ遅筆作家と呼ばれたのですか?

入念な下調べが理由です

井上ひさしさんの創作過程、それはまるでパズルのようです。

『吉里吉里人〔下〕』井上ひさし
『吉里吉里人〔下〕』井上ひさし

✅ 「吉里吉里人」は、東北の寒村が独立した新国家「吉里吉里国」を描いたSF小説です。

✅ 日本から独立した吉里吉里国は、通貨イエンの価値が急上昇し、世界中の企業が進出する一方で、殺し屋や刑事、日本国自衛隊も入り込み、様々な事件が勃発します。

✅ ブラックユーモア、パロディ、コミック仕立てなど、様々な要素が盛り込まれた、著者らしいユーモラスで痛快な作品です。

さらに読む ⇒新潮社出典/画像元: https://www.shinchosha.co.jp/book/116818/

井上さんの徹底的なリサーチは、作品の深さを生み出す源泉ですね。

まさに、時間をかけて丁寧に作り上げるからこそ、多くの人に感動を与える作品になるのだと感じました。

井上ひさしは『遅筆作家』として知られていますが、実際には書き出すと速かったという証言があります。

しかし、小説や戯曲などの執筆時には、入念な下調べと研究を行っていたため、結果的に原稿が上がってくるのが遅くなったのです。

例えば、『終末から』版『吉里吉里人』の執筆開始6カ月前には、井上さんは参考資料として国際法、農村問題、法学関連書籍を読み込み、東北大学法学部教授との12時間にも及ぶ取材を行っていました。

吉里吉里独立を真剣に考えていた井上さんにとって、研究の範囲は広大で、時間がかかっても仕方のないことだったのです。

えー! 井上さん、そんなに調べてたんですか!? びっくり! でも、すごく良い作品を作るためには、それくらい大変なんですね! 私も頑張ろー!

井上ひさし作品の魅力

井上ひさし作品、どれから読もう?

『吉里吉里人』がおすすめ

井上ひさし作品の魅力に迫ります。

笑いと人間愛にあふれた作品群をご紹介。

絵本『ひょっこりひょうたん島』の内容紹介(あらすじ・見開き掲載)
絵本『ひょっこりひょうたん島』の内容紹介(あらすじ・見開き掲載)

✅ この絵本は、井上ひさしさんと山元護久さんの共作で、片岡昌文さんと武井博さんがキャラクターデザイン、高瀬省三さんが絵を担当しています。

✅ 内容は、1970年代に人気を博した子供向けテレビ番組「ひょっこりひょうたん島」の絵本版で、ひょっこりひょうたん島とその周辺に住む人々の物語が描かれています。

✅ 対象年齢は4歳から6歳で、絵本を通して想像力を育むことができる内容となっています。

さらに読む ⇒絵本屋ピクトブック絵本のポータルサイト出典/画像元: https://pictbook.info/book/isbn-9784140360934/

井上ひさしさんの作品は、本当にバラエティ豊かですね。

社会風刺や家族愛を描いた作品など、色々な切り口で楽しむことができます。

初めて読む方にも、きっと響く作品があると思います。

井上ひさしは、国民的作家として知られ、人形劇『ひょっこりひょうたん島』の原作、小説、戯曲、随筆など幅広い作品を手がけました。

彼の作品は、ユーモア、愛、そして皮肉に満ちており、初めて井上ひさし作品に触れる方におすすめの3作品を紹介します。

1. 『吉里吉里人』 東北地方の小さな村が『吉里吉里国』と名乗り、日本政府に対し独立を宣言する奇想天外な物語。

三流作家である主人公が、吉里吉里国の独立から崩壊までを描きます。

政府の理不尽な要求に対抗する吉里吉里人の奮闘は、現代社会の問題を映し出す鏡でもあります。

独立国家と政府の対立という重苦しいテーマでありながらも、ユーモアと皮肉が織り交ざり、飽きさせない展開が魅力です。

2. 『井上ひさしベスト・エッセイ』 井上ひさし自身が選んだエッセイの傑作選。

文学、笑い、演劇など様々なテーマを扱っています。

特に、『書物は化けて出る』というエッセイは、井上ひさしの書物への深い愛情と、書物に翻弄される彼の姿をユーモラスに描いています。

3. 『東京物語』 山田洋次監督による同名映画の原作となった戯曲。

戦後日本の家族の姿を、ユーモアと哀愁を交えて描き出しています。

都会で暮らす息子夫婦と、故郷からやってきた老両親との複雑な関係が丁寧に描かれ、家族の絆と人生の哀歓を考えさせられる作品です。

これらの作品を通して、井上ひさしの独特なユーモアと人間への深い洞察を感じることができます

多岐にわたる彼の作品群に触れることで、新たな読書体験が得られることでしょう。

いやー、笑いあり、涙あり、勉強あり、もう全部乗せやん!こんだけ色んなもん詰まっとったら、そらあ、国民的作家さんにもなるわ!

井上ひさしさんの作品は、今もなお私たちに多くの示唆を与えてくれます。

そのユーモアと人間愛は、いつまでも色褪せることはありません。

🚩 結論!

💡 井上ひさしの多岐にわたる作品群は、笑いと風刺、人間への深い洞察に満ち溢れている。

💡 市川での創作活動、遠藤征広との関係性などから、井上ひさしの人間性と作品の本質に迫る。

💡 井上ひさしの作品は、現代社会の矛盾を鋭くえぐり出しながらも、人間の温かさや希望を描き出す。