俵万智の世界：『サラダ記念日』から読み解く現代短歌の魅力とは？社会現象を巻き起こした歌集『サラダ記念日』、そしてその背景にある音声学

「蛇行する川」：自然の摂理と時間の大切さを語る短歌

短歌「蛇行する川には蛇行の理由あり」は、人生における「急ぎすぎない」ことの大切さを教えてくれます。

蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと俵万智意味と解説

公開日:2022/05/28

✅ 俵万智の短歌「蛇行する川には蛇行の理由あり　急げばいいってもんじゃないよと」は、川が蛇行する理由について、急ぐことだけが全てではないというメッセージを込めている。

✅ この短歌は、文語と口語を組み合わせた表現で、擬人化された川が自身の蛇行を説明するような構成になっている。

✅ 作者は、川が急いでいないように、人生も急ぐことだけが全てではなく、ゆっくりと自分自身のペースで進んでいくことの大切さを表現していると考えられる。

さらに読む ⇒蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと俵万智意味と解説出典/画像元: https://tankanokoto.com/2022/05/dakousuru.html

人生も川の流れのように、ゆっくりと進むことが大切だ…深いですね。

現代文で書かれているからこそ、ストレートに心に響きます。

俵万智の短歌「蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと」は、現代語で書かれた短歌で、川が蛇行しながらゆっくりと流れている様子を、まるで川自身が語りかけているかのように表現しています。

現代語訳では、「蛇行して流れている川には、蛇行している理由がある。

『急げばいいってもんじゃないよ』って（言われているみたいだ。

）」という意味になります。

この歌は三句切れで、前半の3句で「蛇行する川にはそれなりの理由があるんだ」ということを示し、4句と結句では川が話している（ような）ことを詠んでいます。

また、2句目と4句目は、7音になるところを「8音」にしています。

この歌は、一見単純な言葉で書かれているように見えますが、ゆっくりと読み進めていくと、川の流れの奥深さや、時間の流れの大切さを感じることができます。

蛇行することの重要性…単なる比喩表現に留まらず、自己の存在意義を問いかける示唆に富んだ作品ですな。

「愛人でいいの」：現代の恋愛観を映し出す短歌

短歌「愛人でいいの」は、現代の多様な恋愛観を映し出す、興味深い作品ですね。

本当は番に私を選んでほしい恋の短歌に俵万智さんが語ったこと：朝日新聞

公開日:2022/09/14

✅ この記事は、短歌コンテストの入選作品「本当は選んでほしい1番にショートケーキの上で待ってる」の作者である小鳥子さんの恋心を歌に込めた思いについて語っています。

✅ 小鳥子さんは、彼氏がショートケーキのイチゴを真っ先に食べるのか、最後までとっておくのかという友人との会話から、恋心を「本当は真っ先に選んでほしい」という歌に表現しました。

✅ 小鳥子さんは、積極的な性格で彼氏に告白するのを待っていたのではなく、彼氏から告白されるのを望んでいたことを明かしています。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル：朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASQ995DSWQ8LUCVL03C.html

「愛人でいいの」…いろんな価値観がある中で、この言葉にどんな意味を感じるか、考えさせられますね。

俵万智の短歌「愛人でいいのと歌う歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う」は、口語を用いた表現で、歌手が「愛人でいいの」と歌うのを聞き、現代の恋愛観や価値観について考えさせられる一編です。

短歌は、五七五七七の三十一文字で構成され、作者の心情や自然の風景などを表現する伝統的な詩歌です。

俵万智は、現代の言葉で短歌を表現することで、多くの人に短歌の世界を広げました。

この短歌では、作者は「愛人でいいの」と歌う歌手を聞き、その言葉に驚きと共感を感じている様子がうかがえます。

歌手の言葉は、現代社会における恋愛や結婚に対する価値観の変化を反映しているとも考えられます。

あ、私、彼氏に「一番」って言われたい！でも、歌みたいに、そういう関係も、なんか、いいなって思ったり。

音声学が明らかにする「サラダ記念日」の誕生秘話

本書は、日本語の奥深さを探求する、まさに言葉の冒険譚ですね。

唐揚げ記念日」から「サラダ記念日」になった言語学的理由とは？「ことば」の達人たちと言語学者が対談～注目の新書～

✅ 本書は、言語学者である川原繁人氏が、歌人・俵万智、ラッパーのMummy-D、声優の山寺宏一、言語学者で小説家の川添愛の4人と、それぞれ日本語の奥深さについて対談する内容です。

✅ 対談を通して、日本語の特性や表現方法、音声学的な分析など、様々な角度から言語の魅力が語られています。

✅ それぞれの分野のプロフェッショナルとの対談は、言語学という学問を通して、言葉の奥深さや面白さを改めて気づかせてくれるとともに、それぞれの分野における言葉の使いこなしの工夫やこだわりを知ることができます。

さらに読む ⇒ゲットナビ「モノ・コト・暮らし」の深掘りレビュー＆ニュース出典/画像元: https://getnavi.jp/book/946490/

「サラダ記念日」の誕生秘話、音声学的な分析があったとは！言葉って、こんなにも科学的に分析できるんですね。

すごい！ 。

本書『「声」の言語学入門私たちはいかに話し、歌うのか』は、言語学者の川原繁人氏が声という観点から言語の奥深さを解説した本です。

本書から、俵万智さんの短歌を音声学的な観点で読み解いた章を抜粋し、歌人と音声学者との交流について紹介します。

2022年10月、俵万智さんとの対談が実現しました。

対談では、俵さんの息子さんが日本語ラップ好きということもあり、川原氏が考えていた「日本の伝統的な詩歌と日本語ラップの共通性」について議論が深まりました。

その後、俵さんは朝日新聞に川原氏との対談に触れたエッセイを執筆し、短歌が本来は耳で聞くものだったことを再認識したと示唆しました。

この経験から、川原氏は「書き言葉」と「音声表現」について深く考えるようになりました。

俵さんは、川原氏が研究する音声学によって、自分が感覚的に感じていた音の響きがより明確に示されたことを気に入ったそうです。

本章では、俵さんの短歌「サラダ記念日」の誕生秘話を紹介し、その背景に音声学的な仕組みが隠されていることを解説します。

「サラダ記念日」は、俵さんが恋人につくった「唐揚げ弁当」が創作のきっかけでした。

恋人への愛情を表現したい俵さんは、「唐揚げ」よりも「サラダ」の方が表現に適していると考えました。

「サラダ」が美味しい季節は「六月」か「七月」ですが、俵さんは「サラダ」と「六月」か「七月」のどちらがより表現したい気持ちに合致するか、音声学的な観点から考察した結果、「七月」を選択したそうです。

本章では、「サラダ記念日」の創作秘話を通して、音声学がどのように作品に影響を与え、人々の心を動かすのか、具体的な例とともに解説していきます。

川原繁人氏と俵万智さんの対談…これは興味深い。声と短歌の関係性、ぜひ掘り下げてほしいものだ。

俵万智さんの短歌は、言葉の力、そして日本語の面白さを教えてくれますね。

これからも、色んな作品を楽しみにしたいと思います。